ライセンス契約?なにそれ?
Yahooのトップに、読売新聞の記事がトピックスとして掲載されていました。
「バーバリーの駆け込み特需」…売れているそう。
以前にも取り上げましたが、イギリスのブランド「バーバリー」と三陽商会のライセンスがついに切れます。
来年6月で切れるので、三陽商会の手がけるバーバリーで秋冬物を購入できるのは、とりあえず終わり。
これからバーバリーってどうなるの?という話を一応。
結論:バーバリーはなくならない
別に、ブランドが消滅するわけではありません。
バーバリーは日本の三陽商会という会社と契約し、三陽商会がバーバリーというブランドを日本で展開していたわけです。
いわゆる「ライセンス契約」、それが終わるということです。
イギリスのバーバリー側が「これからは自分達で日本でもやっていくッス」って、契約を結ばなかったというお話。
参考記事:意外な発見?親会社別、ブランドまとめ
バーバリーブラックレーベル、バーバリーブルーレーベルなんかが、若い人たちにも馴染みがあると思うんですが、これこそがわかりやすい三陽商会が作った日本向けの独自のブランドでありライン。だから、本国イギリスにはもちろん無い。
契約が切れたら、「バーバリー」の名前も、あの有名なチェック柄も、ロゴも、三陽商会は使えません!
三陽商会は、これらのブランドから「バーバリー」の名前を外し、「ブラックレーベル」「ブルーレーベル」という独自ブランドとして続けていくそうです。(大丈夫か…?
本ラインの「バーバリー」も、三陽商会がイギリスのバーバリー社から輸入して販売しているのではありません。
日本向けの商品を企画・製造・販売しています。
本国イギリスの商品をそのまま輸入…なんて商品は、実はほとんど無いんだってさ!
…独占販売契約とか輸入代理店契約じゃあなくて、ライセンス契約ですからね。
バーバリーと言う名前やモチーフを使って、三陽商会が日本で商売する契約だったと考えれば良いと思います。
今回のライセンス契約終了で、大げさじゃなく、バーバリーは変わるでしょうね。
(日本の人々の「バーバリー」のイメージを変えるには、時間が相当必要でしょうが…)
いまバーバリーが出店している場所は三陽商会が借用している場所であり、社員も基本的には三陽商会の人間。
バーバリーは新しい場所で、新しい人でスタートなのです!
だから今は住んでいる町にバーバリーがあっても、来年の6月以降には無くなることになるかもしれません。
なんで特需なんか生まれるわけ?
ブランドがなくなるわけじゃないのに、なんで特需が?
…三陽商会の手がけるバーバリーは、本国のバーバリーに比べ、安いのです。
日本人受けするように、日本独自の商品を企画・製造・販売していますが、それが無くなってしまう。
先にも触れた、バーバリーの日本におけるセカンドライン的立ち位置のブラックレーベル・ブルーレーベルといったラインは無くなります。
お手頃価格かつ「今風」なバーバリーを手に取れるラインですから、この2つのラインが無くなることで、実質バーバリーとはサヨウナラの人たちも多いはずです。
そもそも、バーバリー自体が伝統ある高級ブランドなんです。
ある意味、今までの日本の状況が異常だったとも言えます。
私がまだアパレルにいた頃、ブルーレーベルやブラックレーベルって外国人のお客様も多かったようでした。
「なんで、あのバーバリーがこんなに安いの??なんで??」ってな状態だったようです。
これが、三陽商会が間に入らなくなると…?
バーバリーを手に入れるには、今より高価となることが予想されるうえ、当分は店舗数も少なくなるであろうと。
さらには日本向けの企画や製造も無くなるなら、自分に合うサイズや商品も無くなるかも…というところもあるかと。
そこからの特需が生まれているようです。
…小物売り場に、バーバリーのハンカチや財布や傘などが当たり前のように置いてありましたけど…。
あれらも消えてしまう可能性があります。
BURBERRY BLACK LABEL セーター 代金引換決済不可商品 バーバリーロンドン バーバリーブルー… |
バーバリーは高級ブランドなんだ…(遠い目
ラルフローレンも過去、日本の大手アパレル企業との代理店契約を切り、日本法人を設立からの独自展開の道を歩みました。
バーバリーも同じくして、上手くいくのでしょうか?
そして会社全体の売り上げの約半分がバーバリー系によるものだという三陽商会は、どうなる!
良い方向に捉えれば、三陽商会はトラッドで高級な「バーバリー」というブランドを日本において知名度を上げ、広く普及させました。
賛否両論あれど、ブルーレーベルとブラックレーベルによりバーバリーの敷居は下がって、身近なものになったし。
悪い方向に捉えれば…三陽商会はバーバリーを安売りしすぎた。
とにかく、本来は、高級ブランドなのです。
…英国バーバリーが、日本向けにセカンドラインを作って展開し始めたりしたら、面白いですが。
三陽商会は「ぐぬぬ…」だろうなあ…。
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とにかく、三陽商会との契約が切れると…
・値段が上がる
・日本向けの企画商品じゃなくなる
・店舗数が一旦は減る
・身近なブランドじゃなくなるかも
とりあえず、この辺りは予測されます。
定番・バーバリーのトレンチコートが欲しいなら、今とも言える。
本国の商品が欲しいなら、契約切れを待つべしとも言える。
どうなるのかは、三陽商会とバーバリーの契約が切れて、色々始まってみないとわからないですね。
日本法人を作って独自で展開してみるも、(やっぱ無理だわ)ってなるかもしれないし。
ハンカチや傘など、雑貨だけはどこかとライセンス契約するかもしれない。
バーバリーがお好きな方は、三陽商会との契約切れまでに色々とご検討ください…!
参考になれば、幸いです!
WD
<バーバリー>関係のもの、買ったことはないのですが、そんな自分ですら、あのチェックには少し惹かれます(笑)。一生の間にいつかは身につけてみたい。
だから、駆け込みで買う人の気持ちを推測して、「あのチェックが安く手に入るからかな」と思ったりします。
<ブラックレーベル>でも、ものによっては少し欲しくなったりもしましたが…それよりもまず、<プローサム>がどうなるのかが気になりました。
ショーのルック等、いいなあと思うことが多いですが、お値段がすごいので…
あと、百貨店等で見かける、<バーバリーロンドン>も終わってしまうのですね。
本当に今後の展開が気になります。
「英国バーバリーが、日本向けにセカンドラインを作って展開し始めたりしたら、面白いですが。」→ちょっと期待してしまいます。
chanboo(管理人)
バーバリーは私もあまり縁が無く、高校生の時にマフラーを買ってもらったくらいです(流行ったので…)
トレンチコートは憧れの一品ではありますよね。
年を重ねたら、いつか着たいなあと思っています。
私としても、プローサムの扱いはどうなるのか気になります。
入ってくると思うんですよね…。値段も高いけれど評価も高いし、日本で展開したいはず!と個人的には思っています。
ブラックレーベルとブルーレーベルから「バーバリー」を抜いて展開して、大丈夫なのでしょうか。
大きなお世話ですが、三陽商会の方が心配だったり…。
グレートコート
確かマッキントッシュとライセンス結んだんでしたかね?
八木通商が漁夫の利を得た印象です。
プローサムはやはり「別格」ですがシルエットはマッキンの方がカッコいいと思いますね。
先週の「美の壺」で山陽さんの七戸工場が出てましたが「立つボタン」感動しました。
今日検索で知ったんですが「100年コート」も良い企画だと思います。
日本品質のバーバリーから
日本品質のマッキントッシュへ。
ビジネスとしてのボリュームはかなり小さくなるでしょうけど流れは悪くない。
危機的な状況の中で三陽商会さんも最善を尽くしてますね。
chanboo(管理人)
マッキントッシュ本体が八木通称なのに、セカンドライン扱いのフィロソフィーが三陽商会だと思います。
会社が別というのも、面白いケースですね。
バーバリーのシルエットって、クラシックなのですが、若い人にとっては若干野暮ったく感じるかな…と思うのです(小声
だから、私もより大人になったら…と思います。
マッキントッシュは案外、素材や色、シルエットも豊富で、毎シーズン結構攻めてるなあと感じます。
三陽商会は、ライセンス契約終了の発表前から公式サイトからバーバリーの名前を消し、昨年からは明らかに、主にプリングルとマッキントッシュフィロソフィーを推している感がありました…。(だからこそライセンス契約終了の噂が立っていたわけですが…)
製造ルートも人脈も人材もノウハウも、持っていますからね。
大きなお世話ですが…三陽商会さん、がんばって!!
グレートコート
ファッションは看板と経営がイコールではないので複雑ですね。
「親会社別ブランドまとめ」も楽しく勉強になりました。
三陽商会も改めてライセンスを結びバーバリーの後釜にマッキントッシュロンドンを柱に据えるそうなのでフィロソフィーを格上げしたということなのでしょうか?
八木通商もマッキントッシュの商標権を持っているという事で資本ではなく看板のみを押さえているという意味なのでしょか?
ああ、ややこしややこしや・・・
chanboo(管理人)
八木通商の「マッキントッシュ」は、本家からの輸入…
三陽商会の「マッキントッシュロンドン」は、ライセンス契約なので、名前を使うだけで企画・制作は三陽商会…
「マッキントッシュ フィロソフィー」は安価でウェア中心のライン…といった位置づけになるのでしょうか…
これ、実にややこしいですよね。
「マッキントッシュ」だと思って「マッキントッシュ ロンドン」を買う人が出そうです。
確かに、一番「ぐぬぬ…」なのは八木さんかもしれません。